クローン病は、消化管に慢性的な炎症が起こる病気です。口から肛門まで消化管全体に炎症が生じ、特に小腸と大腸に多くみられます。炎症が強まる「活動期」と炎症が落ち着く「寛解期」をくり返すことが特徴です。
- ［監修］
- 浜松医科大学 内科学第一講座教授 杉本 健 先生
現在、日本にはクローン病患者さんは7万人以上いると報告されています＊。
クローン病の正確な原因はまだわかっていませんが、さまざまな要因が影響を与えて、消化管粘膜に慢性的な免疫異常を起こすと考えられています。
＊Murakami Y, et al.: J Gastroenterol, 54（12）：1070-1077（2019）
- クローン病の主な症状
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- 腹痛
- 下痢
- 体重が急激に減る
- 発熱
- 痔瘻やきれ痔などの肛門トラブル
クローン病では、消化管に特徴的な粘膜の炎症が起こります。炎症を起こして粘膜が傷つき、さらに傷が深くえぐれた状態がみられます。
- 1）診断力UP!アルゴリズムで読み解く消化管内視鏡. 南江堂, p.210, 2021.より改変
- 2）松本主之： 第2章 検査法1上部・下部内視鏡検査. 日本炎症性腸疾患協会編. クローン病の診療ガイド（第3版）. 文光堂, p.22, 2021.