- [監修]
- 佐賀大学医学部 内科学講座 消化器内科教授 江﨑 幹宏 先生
腹痛、頻回の下痢、血便1)
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらん(ただれ)や潰瘍ができる炎症性疾患です。大腸の炎症により、下痢、血便が起こります。腸がけいれん状に収縮して起こる激しい腹痛や持続的な腹痛を伴うこともあります。
便意切迫感
突然の排便の必要性のことをいいます2)。突然便意を感じ、便失禁回避のためにトイレに駆け込むようなことがあります。
排便回数の増加
健康な成人では、1日の排便回数の平均は1~2回と言われています。それに対し、潰瘍性大腸炎の患者さんでは1日4回以下で軽症、6回以上で重症であると規定されており3)※、健康な人に比べて排便回数の増加がみられます。
※潰瘍性大腸炎の重症度は、排便回数のみで判断するものではありません。
夜間排便
睡眠中の排便のことをいいます。便意を感じ夜間にトイレに行ったり、ベッドで便失禁してしまうこともあります。
便失禁
無意識または自分の意思に反して肛門から便が漏れる症状と定義されています4)。
- 1)難病情報センター(https://www.nanbyou.or.jp/entry/62
、2025年11月10日アクセス)
- 2)Pakpoor J, et al.: Gastroenterol Hepatol, 19(2): 95‒100(2023)
- 3)難病情報センター(https://www.nanbyou.or.jp/entry/218
、2025年11月10日アクセス)
- 4)日本大腸肛門病学会 編: 便失禁診療ガイドライン2024年版(改訂第2版), 南江堂, 2024, 2